10:30入りでの横浜中華街から遥々東京青山付近でのロケを終え、今宵はどうしてもお蕎麦が食べたい気分…。
向かった先は西麻布『おそばの甲賀』…とにかくお休みの曜日がコロコロ変わるもんだから、もう一度火曜水曜休みと確認しつつ、早速向かってみると、なんと そのわけは不明ですが、今月だけはほとんどの月曜日が昼営業のみの夜が休みとのことで、まさかの店が閉まってるじゃないですか〜!!
ここんとこ昼は大行列だし、夜はコースのみしか予約を取らないなんて言い出したもんだから、電話もせずに伺った僕が悪いのかもしれませんが、なんか『甲賀』さんもミシュランの星を取ってから 不思議に敷居が高くなっちゃったなぁ…涙。
でも安心してください!!(とにかく明るい安村風に…笑。)
西麻布には『甲賀』さんが一斉を風靡する前に、すでに なかなか予約も取れなかった老舗のお蕎麦屋さん
手打ちそば『千利庵』があるじゃないですか〜!!
そりゃ『甲賀』はウマいけど、こんだけ普通の店なら営業している曜日に店が閉まってると、なんか足が遠のいてしまいますよね…苦笑。
幻の営業とも言われていた昔の『大宝』みたいに、(今はほぼ毎日しっかり営業なされております。)「暖簾がかかってたらとりあえず 食べたくなくても店に入れ!」みたいな感じにならなきゃいいんですが…😅。
そこへ来て『千利庵』さんはきっちり水曜日定休で日曜日も営業なされてるし、何と言っても実家に帰ってきたようなこの雰囲気の中、
さらに超気さくでお洒落なママさん(なんと84歳!!)が、いつ伺っても「おかえり〜!!」ってな感じで接してくれるから、もうホント涙がちょちょぎれて嬉しすぎます!!
そう言えば、かつて幻の日本酒と騒がれた「越乃寒梅」は、昔ならこの店でしか飲めなかったのを思い出しましたが、
ということでまず今宵のスタートは、お通しの「子持ち昆布」(嬉しい!!)をつまみに、キンキンに冷えた「久保田」を一合瓶で。
その日の仕入れにより 日替わりで変わる
一品料理メニューの中から、
まずはこれ以上ないほど最高に冷酒と合う、自家製「とうふの味噌漬け」(¥550)、
〆具合が完璧な「小肌の酢じめ」(¥1320)と
「しめさば」(¥1100)…もうホント丁寧なお仕事がなされておりますので、しっとりと滑らかな食感で、これもまたお酒がぐんぐんとススんじゃうね〜。
まさに田舎のおばぁちゃんが漬けたような「白菜のつけもの」(¥550)は気持ち醤油を垂らし、七味を多めに振りかけていただきます。
最後に揚げ物2種…歯応え抜群の「いかげそ揚げ」(¥450)に
サクサクジューシーな「穴子の天ぷら」(¥1210)は、衣のつけ具合がまた絶妙で 胃にも優しく、決してもたれるようなことはございません。
さぁ〜そしてメインであります お待ちかねのお蕎麦はと言いますと、僕はいつも
純国産蕎麦粉を使用した細打ちの「せいろ」と
蕎麦の香りが引き立つ中太打ちそばの「田舎」の二種類盛りとなる「二色そば」(¥1210)が定番。
ただし本来この店の名物といえば、オリジナルの細かく刻んだ鴨肉と野菜が入った熱々のつけ汁に、これらの冷たいお蕎麦をつけていただく「天下ごめん」(¥1100)なんですが、僕はあまり鴨が得意ではないので通常のノーマルなお汁でいただきます。
あとあまり知られていないんですが、実は喉越しや弾力、そして小麦粉特有の旨味を追求した、やや細めな「うどん」も素晴らしいので、やや少なめな量で出される 冷たいお蕎麦を、ちょっと我慢し大盛りにはせず、
〆に上質な海苔がたっぷりとのせられた温かい「花巻うどん」(¥1100)を頼むのも粋な終わり方…いやぁ〜日本人に生まれてきて良かったと、心から思えるこのひととき。
六本木『HONMURA-AN』なき後、あの過去最高とも言える美味しさだった『蕎麦おさめ』も目白に移転しまい、港区の美味しいお蕎麦屋さん戦争も数が限られてまいりましたが、一番昔ながらで落ち着くのはもちろんここ『千利庵』さん…大将も女将さんもだいぶ高齢ですので、とにかくお身体だけには気をつけていただき、少しでも長く、心のゆとりを実感できる この最高の瞬間を提供し続けてほしいと、ただただ切に願うばかりであります。。。😌