今回が第一回目の開催となる、
日本フィル&サントリーホールpresents
平日2時のクラシックコンサート『にじクラ』とは、
俳優高橋克典氏がナビゲートする大人のトーク付き名曲コンサート。
初回のこの日は、指揮者の永峰大輔 氏とヴァイオリンの神尾真由子嬢も加わった日本フィルハーモニー交響楽団のフルオーケストラをバックに、Katsuも司会進行のみならず朗読でも参加し、観客を沸かせておりました。
この日『サントリーホール』さんが用意してくれたお弁当は
『麹町フレンチ』の
「路地裏 牛ランプステーキ オニオンソース」(¥1600)…さすがにお値段が張るだけあって、赤身のさっぱりしたおいしさもさることながら、「野菜のブイヨンピラフ」があまりに繊細で美味だったなぁ…。
ただこの日は公演後すぐに、あのイタリアンの頂点とも言える名店
『Piatto Suzuki』の予約が超久々に取れていたもんですから、お弁当は半分で我慢我慢。
満席なところを無理やり時間調整していただいたにも関わらず、まさかの席は調理場目の前のシェフズテーブル。
もうだいぶ長い付き合いになる、日本におけるイタリア料理界の重鎮 鈴木弥平シェフは、19歳の時に伝説のイタリアンシェフ平田勝氏に師事し、『ラ・パタータ』『クッチーナヒラタ』、そして『ヴィノ・ヒラタ』と渡り歩いた後の2002年…この『ピアットスズキ』をオープン。1980年代以降突如と沸き起こった、本格的ボナセーラ系イタ飯ブームとはまた別に、当時の僕らの間でイタリアンと言えば、こってり濃厚系な『CHIANTI』派と、あっさり繊細系の『HIRATA』派の真っ二つに分かれた「東京イタリアン」と呼ばれるジャンルがございまして、僕はみなさんもご存知の通り 完全なる『CHAINTI』派だったわけですが、やはり歳を取るごとにあの『HIRATA』派のあの絶妙に儚く、そして美しいという表現がぴったりな味覚にも共感を得るようになり、今に至るというわけでございます。
そんな今は亡き平田シェフの一番弟子である、こう見えて僕より2歳ほど若い(笑)鈴木シェフが、今でも全て自ら調理をこなす、この日いただいたアラカルトメニューはと申しますと、
まずはワインですが、これは当然の如く、僕が一番愛してやまない「MARRAMIERO PUNTA DI COLLE」…実はこのワインを初めて知り、ハマってしまったのがここ『ピアットスズキ』でありまして、まだ世間のどこにもこのワインが出回っていない時に「カズさんが好きそうなちょっと変態的な白ワインが手に入ったから飲んでみます?」とソムリエの方に勧められたのがきっかけだったんですよね。
その当時はまだここに来ないと飲めなかったもんですから、営業時間が終了する間際に食事も頼まず このワインだけを飲みに来ていた時期もあったんですが、鈴木シェフが「ここで飲むより『 パッキア』で飲んだ方が気が楽でしょ?」と『ピアット』のセコンドとも言える、やはり鈴木シェフが営む『トラットリア ケ パッキア』にも置いてくれるようになったという経緯もまた懐かしい思い出。
その後、『Appia』や『VINO HIRATA』にも、その名前すら知らなかったこの「プンタディコーレ」を無理やり僕用に仕入れてもらったりしているうちに、あれよあれよという間に知る人ぞ知る大人気ワインとなっていくわけですが、本日も一応ワインリストを見せてと持ってきてもらったのはいいものの、すぐさまシェフが厨房から「カズさんはどうせプンタディコーレなんだから見なくていいんじゃない?」と言ってきたのには笑いました。
そういえば 昔はこのオープンキッチンもお構いなしに、目の前でバンバンと若き弟子たち相手に愛の鞭を振り回していたシェフも、さすがにだいぶ温和になられたようでひと安心…苦笑。
お料理の方は
アミューズ的な「冷たいアスパラガスのスープ」から始まり、
アンティパストは「本日のお勧め料理」の中から
まずは芸術作品のようで食べるのがもったいなかった「墨イカとじゃがいものアンチョビサラダ」。
「自家製パン」たちを挟んで、
本来はパスタ扱いの「ボタン海老とフルーツトマトの冷製カッペリーニ」も前菜としていただきつつ 、さらにもう一品、
「白アスパラガスのグリル スペック添え」。
静かに添えられた「うずらの半熟卵」が効いております。
パスタはもうさすがとしか言いようがないほど、これこそが本物と言わんばかりの
超超激辛のシンプル「アラビアータ」に
定番メニューから「仔牛頬肉と乾燥ポルチーニ茸のラグー」。
メインはこれ以上絶妙な火入れはないと断言できるほど 素晴らしい焼き加減の、厚みのある「ミラノ風カツレツ」。
こんなにもバターの風味が食欲をそそる 高級フレンチも真っ青なカツレツは、なかなかお目にかかれないはず…添えられた「オニオンソテー」もまたペルフェット。
ドルチェはもちろんお決まりと言いつつも、これまた別格の味わいを誇る極上の「ティラミス」。
最後も最も好きな組み合わせとも言える、レモングラスとミントが混ざった「ハーブティー」でホッと一息…。
あ〜〜なんかホント、至極のひと時こそ 一瞬で過ぎてしまうもので、あっという間の2時間半…。
超がつく高級店ですから、そうは気楽に来ることはできませんが、僕の大事な「とっておきの一軒」として 鈴木シェフ…またちょこちょこ伺わせていただきます。
よくお見かけする、早朝の「麻布十番ウォーキング」も、お互いいい歳ですから健康だけには気をつけ、頑張って続けてくださいね〜!!🏃🏃🏃