宮崎三日目の朝を迎えましたが、
カーテンを開けると、昨日の雨が嘘のような光景が目の前に現れ、
わずかに残った雲の群れも、見る見るうちに青空に飲み込まれていくじゃないですかぁ〜!!
いやぁ〜これぞまさに晴れ男参上といったところですかね〜😆。
部屋の壁にはなぜか懐かしの加納典明氏の写真が飾れていた、
『シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート』の名物でもありますビュッフェスタイルのブレックファーストを堪能したら、すぐにバスで揺られることわずか5分…
全てのゴルファーたちの憧れでもあります あの『フェニックスカントリークラブ』についにわたくし 初見参であります!!
世界のトップ100、日本のトップ3に名を列ね、1974年以来「ダンロップフェニックストーナメント」の舞台となっている日本屈指の名門ゴルフコースなだけあって、
その重厚かつラグジュアリーなクラブハウスを見学しているだけで
すでに子供のように いてもたってもいられない興奮が心の底から湧き上がって参ります。
今回はトーナメントコースの「高千穂」〜「住吉」の2コースを巡る夢のラウンド。
日向灘に面した広大な黒松林に沿って美しくレイアウトされた18ホールは、シーサイドコース特有の海風と、
空中のハザードともなっている松という自然が織りなす造形との戦いでありましたが、風の強いHawaiiのゴルフコースに慣れているせいか、思ってた以上にそこまでの難関コースには感じなく、ただただその美しさに酔いしれるばかりのラウンド。
とはいえ 言い訳になりますが、この日はあの雨雲たちを一瞬でかき消すほどの8メートルを超える強風であったがために、スコアの方は48 & 45の93と無難すぎる数字でありましたが、まぁとにかくこの場所に立てただけで大満足!!
ハーフでの休憩ランチは、まだ朝食の余韻が残っていたので、軽めの「ざるそばといなり寿司のセット」に、さすが宮崎といったところでしょうか…なんと東京では滅多にお目にかかれない焼酎「SUZU KIRISHIMA」のソーダ割りを2杯も頂いてしまいました。
そんなこんなで完全キャディー制のここ『フェニックスカントリークラブ』での初ラウンドでしたが、僕らの組についたキャディーさんはなんと研修生を含む、アイドルのようなヤング女子二人組…なのでおじさん達にとってはとても楽しいラウンドにはなったものの、二人ともゴルフもしたことがないずぶの素人さんでしたので、キャディーとしての腕前はほぼゼロに近かったのだけが少し残念だったかな…😅。
まぁそれもいい思い出。。。
そんなフェニックスデビューを果たした記念すべき日のお祝いディナーは
早くも予約困難店として話題の
宮崎の名店『一心鮨 光洋』で長年修業した大将の上村亮介氏が独立し、2022年にオープンさせたばかりの寿司『ひとつ』。。。
『一心鮨光洋』とは全く別の、熟成の魚や赤酢を一才使わない(シャリは南部鉄器で炊き、米酢を使用)スタイルで、宮崎県産の食材を中心とした一級品の魚をつまみに、まずお酒を楽しみ、最後は鮨で〆る珠玉のコースを18:00と20:30の一日2回 、一斉スタートで提供しております。
まぁ僕の苦手な一斉スタートではありますが、なんせ食べログポイントも3.96の高得点を誇る、今一番といってもいいほどの注目店でありますので、ここはひとまずお手並み拝見と参りましょう。。。
まずアルコールの方は、厳選した5種類の日本酒をバランスよく提供してくれる「日本酒5種コース」(¥4950)をオーダー…いきなり最初のご登場は
季節限定品の秋田県産米「美郷錦」を全量用いた特別な純米吟醸「花邑(はなむら)美郷錦 」…搾りたてのフレッシュな旨味と「花邑」ならではの香り高く上品な甘みを兼ね備えた美酒。
そして気になる一品目は
なんと丸ごと全て食べられるほどとんでもなく柔らかく、そして繊細に調理された「シャコ」…ちょっともうこの時点であまりの美味しさに度肝を抜かれる始末で、これから一体どうなっちゃうんだろうと期待が急激に膨らみます。
早くも2種類目の日本酒
純米吟醸「東洋美人 大辛口」…ただ辛いだけじゃなく、豊かな旨味とほんのりとした果実香が鼻から抜けた後に、キレの良いドライな味が残るシャープなフルボディ系純米吟醸酒。
ちなみにペアリングというわけではないので、お料理ひとつひとつに異なったお酒があしらわれるわけではありません。
二品目は
どうしたらこんな組み合わせが美味いと思いついたのかが知りたい「茄子とホタルイカ、ヒラマサの真子、雲丹の和えもの」。
三品目は
「スケトウダラと平貝の青さのり入りしんじょ 昆布出汁」。
と、ここで大きな宮崎名産のカツオを大将が
ダイナミックにカット…どんな形態で現れるのかと期待していたら、
その前に四種目の超激柔の絶品「北浦の地蛸」が目の前に出され、
その間に再び大将が何やらカツオに小細工をしております。
そしてようやくお目見えしたのが
五種目の「日南のカツオ 細かく刻んだ新玉ねぎとガーリックのせ」…もう説明なしに美味しいに決まってますよね。
3種類目の日本酒は
優しい口あたりと滑らかな喉ごしを持つ、女性に大人気なソフト純米酒「酔鯨 れのわ」。
そんな日本酒に合わせての六種目「とうもろこしの茶碗蒸し」もまた、果てしなくソフトでマイルドな味覚…このまるでデザートのような滑らかな食感は、もしかして茶碗蒸しの概念を根本から変える、とてつもない発明かも…。
それとは対照的とも言える、ワイルドに、そして豪快に焼かれた
七種目の「霧島の鰻」には、関東風なふんわりとした鰻に慣れた僕的には、頭を何かでガツンと殴られた気分なほど、また全く別物の衝撃の旨さ。
やはりこれだけパンチの効いた鰻に合うお酒ときたら、もうこれしかないでしょうと、お店のサービスで出してきた日本酒が、この特に酒度の上がった原酒だけを特別に瓶詰めした、正真正銘これでもかの超辛口「刈穂 山廃純米生原酒 番外品+22」…究極のガツン同士のぶつかり合いはまさにあっぱれの一言でありました。
「ガリ」ひとつとってもやはり違います…この形で出されたら それだけでも高級感が増しますよね〜。
ということは…そうです!
いよいよお待ちかねの握りの登場〜!!
最初の一貫目はいい意味で裏切られた、これほどまでに歯を使わなくていい握りは食べたことがなかった「上対馬の穴子」。
4種類目の日本酒は深い味わいの超辛口 純米吟醸「上喜元」…その名のとおり、飲めば誰もが上機嫌になる、キレ味の良い味わいが特徴です。
二貫目は丁寧に包丁が入れられた「沖縄の夏マグロ」。
三貫目もまた見た目も美しい「コウイカ」。
そして驚きの四貫目は、大将曰く
「宮崎でしか食べられない雲丹」…「とろける」という表現はまさにこのことを言うのでしょう〜!!
そしてまたあまり見かけないものが出てきたなと眺めていると、なんとそれは
食感が九州の車海老で、甘味が北海道のボタンエビだという五貫目「日南アカスエビの昆布締め」。
海老好きのわたくしにとっては「これだけあと5貫ください!!」と叫びたいほど美味かったなぁ〜。。。
さらに一手間手の込んだ六貫目は
カボスを効かせた「サワラの松前漬け」。
ラスト5種類目の日本酒は、兵庫県東条産特A地区山田錦で醸された「義侠」のしぼりたて生原酒「 純米 山田錦 原酒60% 滓がらみ 生酒義侠 ( ぎきょう )」…予約分のみを瓶詰めする超レアな限定品。
七貫目はこのシンプルさこそ腕の見せ所といった「たまご」が登場。
そしてついに〆となる八貫目は、炙られることでより身と皮との一体感が増した、夢に出てきそうなほど美味な「太刀魚」。
最後はお上品な「お味噌汁」でホッと心を落ち着かせながら、まだまだ後ろ髪を引かれつつも めくるめく南国の宴は幕を閉じることとなりました…。
そして何と言っても驚くのはそのお値段…これだけ身も心もその美味さの感動の渦に巻き込まれてしまったにも関わらず、コースはな、な、なんと たったの ¥13200!!
お酒込みでも楽に一人¥20000を下回ると言われちゃったら、そりゃ誰だって明日も明後日も行きたいって思うよね〜🤣。
いやいや、¥50000 〜¥80000とふざけた料金を貪る金儲け主義の高級寿司屋が乱立する中、ここまで良心的かつ最高のおもてなしの寿司屋が太陽の国「宮崎」に存在しているとは、夢にも思いませんでした。
帰り際に、お店の外にまでお見送りをしていただいた、自らも大の釣り好きで、常日頃から漁師さんに同行し、美味い魚の探求を求め続けているという、ユーモアたっぷりの会話も魅力の上村亮介大将と記念にパチリ…また宮崎に来た時は必ずや伺いますので、是非この地味な顔を覚えていてほしいものであります…苦笑。
そんな嬉し美味しい出会いの余韻に浸りながら、ちょうちんを街のシンボルとして
活気のある街作りを目指す、約1200店の飲食店が連なる県内最大規模の繁華街「ニシタチ」を横目に、今宵も早々とホテルに帰宅…タクシーに乗車中から、既に気持ちは明日の宮崎GOLF 第2ラウンドへとハンドルを切り返そうとしております。。。