「え〜そんな大荷物持ってどこに行くの?」と
悲しげな表情を浮かべ、3階の階段隙間からパパを見つめるグラ姫に、しばしお別れのご挨拶を終えたところで、
翌日行われる『第28回宮崎国際音楽祭』のお仕事で
羽田から前のりで南国宮崎入り…とすんなり行くかと思われたんですが、この日の羽田空港は異常なほどの強風に見舞われ、僕が搭乗したソラシドエアーの小さな機体では離陸することが不可能という判断のもとに、ただでも搭乗するまで30分以上遅れた上に、乗って席についてからさらに2時間も待たされるといったアクシデントに見舞われたもんですから、予定よりだいぶ遅れての
約1年ぶりの宮崎空港に到着。
相変わらず、さすがゴルフパラダイスの宮崎…この大きな大きな女子プロゴルファーたちの広告がお出迎えする中、
僕の「推し」であります河本結ちゃんのポスターも見つけてしまい、コレじゃどうしたって仕事よりゴルフ熱の方が湧き上がってきちゃうよね〜。
あれ?去年来た時はトイレマークもゴルフ一色だったのに、ここだけは今サーフィンなんですね…😅。
そんなこんなで宿泊先の「宮崎観光ホテル」にタクシーで到着したのは
19:30を過ぎた頃…実は今回どうしても一度伺ってみたかった、
繁華街を一歩入った 怪しげな路地裏の
さらにもっと怪しげな雑居ビル内に店を構える(笑)
今年で創業50年を迎えたという、日本全国からグルメ達が押し寄せる宮崎を代表する老舗洋食店『らんぷ亭』を前日から予約をしていたんですが、
20:00からじゃないと席が空かないとのことで、本当なら17:00ぐらいには到着しているはずだったから、どう時間を潰そうかと悩んでいたんですが、つまりこれで結果オーライ!!
1分と待たずして部屋に荷物を置いたらすぐにタクシーに乗り込み、店に直行しました。
ガヤガヤと賑わう なんとも昭和風なこじんまりとした店内には
所狭しとたくさんの著名人のサイン色紙が
壁という壁に飾られ、初訪問の僕でもこの時点ですでにこの店の人気ぶりをよく理解することができます。
それにしても当時の「福岡ソフトバンクホークス」4番を務めていた小久保裕紀選手のものはダントツで字が綺麗すぎて驚いたね…笑。
全くをもってのロンリーでありましたが、
贅沢にオススメのボトルシャルドネを1本開けつつ、いただいたものをご紹介致しますと
メニューにあれば必ずやオーダーする「スープドポワソン」(¥850)に
『らんぷ亭』に来たらコレだけはどうしても食べないわけにはいかないという名作で、ベシャメルソースの濃度を低くし、外はカリッと、中はトロッと仕上げた、カニの風味満載の「カニクリームコロッケ」(¥1900)。
そしてやっぱり食べたい「都萬牛ハンバーグ」(¥2400)は
つなぎゼロのお肉ゴロゴロ系で、あっさりとした軽めのデミグラスソースとの相性が抜群!!
もちろんライスのお供には最高な逸品ですが、ワインのつまみとしても完璧…と、ここまでぐっと炭水化物を我慢していたので、最後は
〆の「スパゲッティアラビアータ」(¥1300)。
実はこの店のオーナーシェフである藤澤賢ニ氏は『シェ・イノ』を皮切りに『オテル・ド・ミクニ』で6年間の修行後に、
今は無き『宮崎カノビアーノ』でイタリアンのシェフまで勤めていた経験もあることから、パスタもまたお手のもの!!
両親が営んでいたこの老舗洋食店『らんぷ亭』の二代目となってからは、宮崎のスペシャルな食材と向き合い、ジャンルを問わない自由な発想の料理を日々探求しております。
いやぁ〜どれもめちゃウマ過ぎてまだまだ食べたいものだらけなんですが、なんせ今回は一人ぼっちですから、またその他の絶品洋食は次回のお楽しみということで。
2軒目は明日のスタッフたちと合流し、
『Pulcherrima(プルケリマ)』という陽気なママが営む謎のスナックで芋焼酎ソーダ割りをがぶ飲み。
そして宮崎の熱い夜の〆と言えば、もちろん「辛麺」もいいんですが、
やはり「うどん」ですよね〜「うどん」!!
それも
宮崎市中央通の繁華街にある、1967年創業の『釜揚げうどん 戸隠 本店』のこだわりの釜揚げうどんは別格中の別格!!
こちらも『らんぷ亭』並みにずらりと著名人のサイン色紙が飾られた、やたらと広い店内…
実は身体が透けて見える網シャツがトレードマークの店主猪野龍治氏のご両親がこの場所で社交ダンスを教えていたということで、かつてはダンスホールだったというからユニークな経緯。
それも生徒さんたちを子どものように思っていた両親が、夜になってお腹を減かせた生徒さんたちにいろいろなものを食べさせていた中で、一番評判がよかったのが『釜揚げうどん』だったらしく、それがあれよあれよといつの間にか巷で評判を呼び、ついに昭和42年にうどん屋をやることになったというから人生どこでどう矛先が変わるかわからないもんですよね〜。
ご両親の味を踏襲しつつ、2014年に麺をなるべく短い時間でゆであがる細麺に改良したのが、
この細いのにもちもち感が半端ない「釜揚げうどん」(¥650)。
おつゆは昆布とカツオ節で出汁をとり、醤油とミリンだけで味付け…そこに薬味としてネギ、揚げ玉、ユズペーストを入れるわけですが、このお汁がまた後を引く旨さで、最後の一滴まで全て飲み干してしまったなぁ…。
でも宮崎のうどんの麺はふにゃふにゃでやわらかいと聞いておりましたが、それはあまり感じなかったのはなぜでしょうかね…😅。
多い時は一日に800人以上も訪れるという大人気店は夜の19:00から深夜2:00までの営業。
確かにコレはクセになる味…また是非再訪させていただき、今度はお腹を空かせてサイドメニューの「いなり寿司」や「にぎり飯」と共に大盛りを注文したいと思います。