ちょうど僕がHawaiiのコンドミニアムを売りに出した頃、降って沸いたようにメンバーであった
『ホノルルカントリークラブ』が売却されるとの噂を耳にし、いきなり何も告知されぬまま2022年9月1日付けでオーナーが交代する事件がありました。
「ホノルルカントリークラブ」といえば、
「ダニエル.K.イノウエ国際空港」からわずか5分、ワイキキからも 15分という非常に便利な立地条件と、
アーノルドパーマー氏設計による、「オアフ島一のウォーターコース!」とも呼ばれるほど、池を豊富に利用したコースが特徴でありまして、
僕の子供の頃だと、毎年お正月になると必ずや放送されていた、ON(王貞治&長嶋茂雄)も参加する「名球会ゴルフ in Hawaii」の舞台でもあり、石原裕次郎らの昭和の大スターをはじめ、先日お亡くなりになった故上岡龍太郎氏や笑福亭鶴瓶氏など、数々の大物芸能人にも愛されてきた、ハワイでもずば抜けて大人気の名門プライベートコース。
約20年ほど前から、この『H.C.C』のオーナーを務める
滝富夫氏は、長年アパレルの名門『タキヒヨー』の社長&会長を務め、1973年にニューヨークに 『TAKIHYO INC. 』を設立すると共に、『ANNE KLEIN』 社を買収、さらに1985年には『Donna Karan 』社を立ち上げ、米国を代表する世界的ファッションブランドに育てあげた、世界的にも有名な超大物経営者。
いつも『H.C.C』のクラブハウスでお会いすると、長身なお体にお洒落なアロハシャツを身にまとい、笑顔で挨拶をしてくれる、恐ろしく品のいい、僕ら若造(当時は…笑。)としては誰もが憧れとも言えるおじいちゃんでありましたので、僕がハワイの別荘を購入するだいぶ以前から参加を希望していた『H.C.C』のインターナショナルメンバー(諸々金額や条件に多少の差がある、現地在住のロコメンバーとハワイには住んでいないインターナショナルメンバーの二つが存在します。)に入会できた時の喜びようときたら、そりゃ大層半端なかったのを今でもよく覚えております。
そんな憧れの滝さんが、メンバーに何の相談もなく、詳細も一切把握できていない韓国系の企業『JJKOO HAWAII,Inc』という謎の会社に身売りをし、莫大な金銭を取得したと聞いた時は、生まれて初めて心底自分の耳を疑いましたが、実際 新たなるオーナーから出された条件はまるで納得のいくものではない上に、今のメンバーシップの契約は今月2023年8月の31日で失効、さらに今まで持っていた会員権自体がただの紙切れになる可能性があるというので、東京にその本社がある『株式会社ホノルルカントリークラブ 東京支部』の代表取締役である、元々現地で長年『H.C.C』の支配人を務めていた田代博嗣氏(『バーニーズニューヨーク』の初代社長で、その後『グッチジャパン』社長にも就任した田代俊明氏の御曹司。)に全てをお任せし、滝さんと交渉をしていただいておりました。
現地ホノルルではメンバーである僕の友人たちが弁護士を立て、滝さんを訴える訴訟を起こすというので、一緒に参加しないかとも誘われましたが、あの温和で優しい滝さんが、そんな自分だけ儲けて、メンバのことを一つも考えずクラブを売り逃げするとはどうしても思えなかったのと、田代さんの誠実かつ慎重な行動に期待し、裁判には参加せず、じっとその行く末を見守って参りましたが、本日ついに一枚のレターが届き、会員権一口あたり¥100万円の返還ということでとりあえずの決着が済みました。
クラブがオープンした1977(昭和52)年当時は、日本での会員権取得金額はおよそ350万円…それがバブル時には2500万円という高額にも跳ね上がったというから恐ろしいわけですが、
僕が購入した時は、名義変更料に¥50万かかったものの、入会金はジャスト¥100万だったということで、まぁ10年以上も思う存分プレイを楽しませていただいたことだし、トントンということで 僕自身はひとまずこれで納得…同意書にサインをし、田代さんに郵送いたしました。
今年の初めにその全てが謎だった新オーナーである『JJKOO HAWAII,Inc』の若き社長らしき人物が、韓国で詐欺の容疑で逮捕されたという情報も耳に入っていたので、ドキドキハラハラの数ヶ月でしたが、やはりさすが滝さん…やることはしっかりやってから身を引いてくれたので(まぁ当たり前のことなんですが…苦笑。)、泣き寝入りせず、ホッと胸を撫で下ろすことができました。
しかしハワイの自宅を売却すると同時に「カマアイナ」も消滅し、その上『H.C.C』のメンバー資格も失う結果となったわけですから、これでなおさらハワイに行く意味もあまりなくなったなと「HAWAII愛」が薄らいでいたその矢先に、今回のアメリカ史上最大の被害をもたらしたマウイ島森林火災の映像を目の当たりにし、かつての広島のようなそのグレー一色に染まったその光景にただただ呆然。
特に大好きだった歴史的な美しい町「ラハイナ」の
その原爆を落とされたかのような壊滅的な被害は、あまりに衝撃的で言葉も出ません。
「ラハイナ」の開発をスピーディーに進めるために、「エリート」や政府機関が故意に火災を起こしたなどという情報も出回る中、一瞬でもこの地を安住の地に選ぼうとしていたわたくしからしても、長年積み重ねてきた愛すべき歴史の全てが一瞬で灰になってしまったことで、住民たちの深い心の傷が、長期にわたると予想される復興と共に、どこまで回復できるのかがとても心配でなりませんが、とにかく今は一刻も早く物資が隅々まで行き届き、一人でも多くの方が安全な場所へ避難できることが大事。
それにしてもこれまでに判明しただけで死者106人の行方不明者が1300人以上とは…心より犠牲になられた方のご冥福をお祈り致します。
皮肉なことにこの火災により、再び僕の『HAWAII熱』が沸々と湧き上がり、やはり僕にとってハワイが第二の故郷であることを再び思い出させてくれましたが、このお盆にハワイに渡航した友人の話からすると、『コオリナ・ゴルフクラブ』のプレイフィーが日本円で一人ワンラウンド¥60000を超えていたとの噂も耳にし、カマアイナで今まで $4〜50でプレイしていた僕からすると、それもまた呆然というか絶句。
まぁ次回はいつになるかわかりませんが、またあの青い空の下、毎日のように気兼ねなくゴルフに興じる日々が戻ってくることを祈ります。。。
ちなみに僕がホノルルの家を売却した直後から始まった、アメリカの激しい住宅ローンの金利上昇により、今現在、僕の友人たちを含め、ハワイでの不動産売買は厳しい状況を迎えている現実を考えると、やはり無理やりコロナ禍の中ハワイに渡り、一番いい時期に売り抜けた自分はとことんラッキーなヤツなんだと、ただただ守護神であります偉大なる火山の女神「ペレ」様に感謝…僕のHAWAII STORYは、様々な紆余曲折を乗り越え、またいつか新たなる一歩を迎えることでしょう。。。
それまでは静かに屋上リゾートで我慢すっかな。。。😂