1960年創業の、いつまでも僕の憧れの店であり、
もはや伝説のイタリアンレストラン『CHIANTI 飯倉片町本店』…。
古くは作家の三島由紀夫や映画監督の黒澤明、画家の今井俊満、岡本太郎、演出家の浅利慶太などなどの大人たちの混ざって、現在のオーナーである川添隆太郎氏の父、故 川添光郎と その兄の象郎の仲間たちとも言える、巨匠 堺正章をはじめとする、井上順、かまやつひろし、萩原健一、加橋かつみらのグループサウンズチームから、俳優の勝新太郎、伊丹十三、石坂浩二、岡田眞澄、女優の加賀まりこ、大原麗子、レーサーの生沢徹、福沢幸雄…そして作詞家の安井かずみにデビューしたての若き頃のシンガーソングライター荒井(松任谷)由実。
ユーミンの若い頃の『CHIANTI』話も相当興味深いですが、やはり何と言っても1969年2月12日に静岡県袋井市にあるヤマハテストコースで非業の死を遂げた、若干25歳で 福沢諭吉のひ孫に当たるレーサーの故 福沢幸雄氏と『キャンティ』とのあまりに深い数々のエピソードは 未だ伝説として語り継がれております。
その後も、お笑い界のトップに君臨しつつ 世界的な映画監督でもある北野武を始め、写真家の篠山紀信、作家の森瑤子、村上龍、林真理子、田中康夫、キャスターの久米宏、黒柳徹子、ミュージシャンの細野晴臣、坂本龍一らなどなどと、まぁ〜この世の頂点を極めた文化人 & 芸能人たちとの絆は途切れることなく、かつては一般のお客さんなんて到底入ってこられる状態ではなかったほど 常連たちで賑わっていたのは、もう皆さんも風の噂では聞いたことがあるとは思います…笑。
友人でもある隆太郎氏に予約を頼むと、必ずや僕の好きな、地下に入って左一番奥のテーブルをキープしてくれるんですが、まぁそこほど気分が落ち着く場所は他にはないでしょうね〜。
創業当時から何も変わらない…日本で初めてとも言えるお洒落な社交場としての歴史の重みを感じつつも、
ここに来れる条件を満たした人のみが感じる優越感が入り混じり、何回伺っても 、このなんとも心が豊かになるひとときがたまらなく 好きで好きでどうしようもありません…😌。
18歳を過ぎてようやくわかったことですが、そんな「CHIANTI STORY」を何も知らず、昔は高校の帰りに、今はなき『六本木店』で生意気にも 制服姿のまま「シャンパン」飲みながら「バジリコパスタ」を食べてた僕がいたのも恥ずかしい事実…この世に「無知」なほど最強なものはないですからね…苦笑。
ウェルカムシャンパンをいただいてから、この日のワインは贅沢に
シチリアを代表するシャルドネ「PLANETA CHARDONNAY」…1985年よりサンブーカ・ディ・シチリアの畑でブドウ栽培を開始し、1996年に市場進出を果たしたばかりの若いブランドですが、今や黄金に輝く樽香の効いた白といえば 真っ先に頭に浮かぶ、気品漂う力強いワイン。
アミューズの「Pizza」から始まり、僕がチョイスしたこの日の前菜は、
まずは冷たいもので「小肌のマリネ」。
そして温かい「海老とトマトの焼きリゾット」と
「焼きチーズ」とやや控えめに抑えといて、
一発で元気になること間違いなしのパンチの効いた「ガーリックスープ」。
これでお腹いっぱいになるとわかっていても、やはりあまりに美味すぎてついついオーダーしてしまうわけです。
パスタは
「手長エビのアメリケーンヌソース」と
「イカスミ」の2種類…よく一皿に盛り合わせで頼む人がいらっしゃいますが、僕はそれが安っぽくてダメで、シェアするにせよ必ずや一皿一皿にきっちり分けてテーブルに出してもらいます。。。
メインはやはり『CHIANTI』の最高傑作…ほうれん草のピューレの上にベシャメルソースとチーズをかけオーブン焼きした大大好物の「仔牛のフローレンス風 バターライス添え」で決まり!!
決して安くはないので 、この歳になってもそう簡単には来れませんが(苦笑)、究極の贅沢な時間を手に入れたいときは、やはり僕的にこれ以上のお店はございません。。。
そんなゴージャスなディナーをした翌日は
『吉野家』の牛丼セット…そこでしっかり辻褄を合わせないと、僕ら平民たちは暮らしていけないわけでございます。。。😂