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MAY 2012

『I'm Coming Home。。。』

日本ではあまり知られていないムービーでありますが...

『COUNTRY.STRONG(2010年.米)』という映画に、わたくし久々に激しく感動してしまいました。。。
ここんとこ自分でも笑ってしまうほどよっぽど業界から嫌われてしまったのか、(何も悪い事してないんですけどね~涙...。)「今年はゴールデン.イヤーです!」と自分で言ってしまうほど週休5~6日の日々が続いておるもので、
まぁ~それはそれは「スタ-.チャンネル」や「TSUTAYA」さんに毎日毎日お世話になっておりまして、一日3本づつぐらいのペースで好きな映画を見まくっているわけでありますが、いや~この映画は近頃の最高のヒットでありまして
何度も何度も見返してしまいました。。。
もともと幼き頃から本当は音楽の世界を志していたせいもあり、当時No1の人気バンド「The.EAGLES」からはじまり、

「Linda.Ronstadt」

Karla.Bonoff」

「J.D,Souther」

「Carole.King」

「James.Taylor」等々の...
数々の西海岸のミュージシャンから多大な影響を受けて育ったわたくしは昔からやたらとカントリーソングが大好きで、今だに苦しい事&悲しい事が続くと夜中にひとりひっそりと自宅リビングをほぼ真っ暗に間接照明を落とし、大ボリュームでお気に入りのメロディーを聞きながら涙を流すという時を過ごす事が少なくありません...。(涙)
そんなカントリー好きにはたまらない楽曲&内容が凝縮されたこの映画...
そのストーリーは。。。

グラミーを6度も受賞したほどあまりに超スーパースターが故に自滅して酒やドラッグに溺れていたカントリー歌手、ケリー.カンター(グィネス.パルドロー)は「ダラス」での大きなライブの途中、泥酔したままステージにあがったことから転落事故を起こしてしまって妊娠5ヶ月の子供を流産させてしまいその余波でアル中施設に入れられてしまうところから物語ははじまります。。。
しかし夫でありマネージャーのジェームス(なんと!カントリー界の超大御所歌手...ティム.マッグロウ!!それにしてもあまりにも演技が美味すぎる上にな、な、なんと劇中では裏方役なので唯一の本物のシンガー(それも大物!)にもかかわらず、彼だけが一曲も歌わないといったシャナ.フェステ監督の粋な演出であります...。さらにメインの3人のキャストは吹き替え無しの全リアルボイスそれも-異常な上手さ!-であります!!)は世間やマスコミにこてんぱんに叩かれる中、なんとかケリーをもう一度ステージに復活させようと無理に彼女を退院させ強行に全米ツアーを決行してしまうのです。
しかし実は完全に冷めきっていた夫婦関係の中、ケリーの愛人である田舎の売れない歌手、ボー.ハットン(ギャレット.ヘドランド)とジェイムスが個人的にお気に入りのまだ名も無い超美人シンガー、チャイルズ.スタントン(『ゴシップガール』で人気沸騰のレイトン.ミースター!)のふたりがケリーの前座のイスを争って一悶着あるわけなんですが、この4人の関係がさらにこの後複雑かつ悲劇としてぐちゃぐちゃに入り混じってくるわけであります。。。(怖)
結局はふたり共々前座としてステージに上がりながら同時にチャンスと名声をモノにしていくボーとチャイルズ...それとは正反対にどうしても自分らしく歌う事ができず、どこまでも果てしなく墜ちていくケリー...。
しかしある日、自分のファンだという幼すぎるひとりの白血病患者の子供との出会いをきっかけに何かを悟るケリー...。そして彼女の最後のチャンスともいえる全国ツアーの最後を締めくくる因縁の「ダラス」公演の日がやってくるのであります。。。
ラストはハッピーエンドではないんだけど違った意味ではハッピーエンドともいえる、なんとも文章では表現しようのない涙なしでは語れない感動的なラストシーンで終わるこのヒューマンストーリー...。
言葉で説明するとシンプルすぎるストーリーかもしれませんが、これがまったく大違いでやたらと「どこまで~!」っつうぐらい深いんです。。。(涙)

『人生の成功』や『お金&名声』と『愛』は両立できるのか?
『人を裏切る』ことで『人に裏切られる』ことを忘れられるのか?(或いは逆でも...。)
自分に正直に生きるってってどういうことなのか?
『人生』で一番大切なものっていったい何なのか?
そして人として最後に帰る場所(HOME)はどこなのか?......等々と。つまり次々と深く考えさせられる裏テーマがぎっしりつまった素朴なようであまりに奥深い感動的なストーリープラスの、心のずっしりとくる究極のカントリーミュージック付きなわけであります!!
日本ではなぜか劇場公開していないんですが(こういうとこが我が国の配給会社のダメなとこなんだよね~...収益ばかり考えて...。)この『カントリー.ストロング』...昨年のアカデミー&ゴールデン.グローブ賞のふたつともに主題歌賞(歌手でもないグィネス自身の生歌ですよ~!!)でノミネートされているといった米国では超話題の作品でもあります。。。
(第82回アカデミー賞&で主演男優賞をとったジェフ.ブリッジスの『クレイジー.ハート』の女性版という人も多いですが、わたくし的には比べ物にならないぐらいこっちの方が涙、涙でGOOD!!)

今や世界の歌姫として知らない人がいないほどの大人気美人シンガー「Taylor.Swift」をはじめ、「Blake.Shelton」や「「DIXIE.CHICKS」、「Carrie.Underwood」等々と現代における若手カントリー歌手たちの大活躍からも証明されるように、カントリーとは嬉しい事も悲しい事も全てひっくるめてリアルな本当の人間としての『心の叫び』を歌にしたもの...ポップス、ブラック&ソウル、ジャズにボッサと音楽のジャンルは全て大好きだし心揺さぶられるんだけど、なぜかカントリーだけは聞くと涙が溢れ出てくるのは僕だけでしょうか。。。(うちのおふくろで言う『演歌』みたいなもんかな?)
病んだ気持ちや汚れた魂が心の底に眠るピュアな『愛』や『想い』で洗われていく......それが「涙」というカタチで表に出てくるに違いありませんね。。。そんなパワーをくれるメロディーこそが、リアルな「Country Strong」と言えるのかもしれません。。。
「Give In To Me(俺のものになれ)」、「Timing Is Everything(タイミングが全て)」、そして「Coming Home(愛しの故郷へ)」等々と...どの劇中歌も美しすぎて、どれほど僕の心が汚れていたのか?...
ただでも細くてあるかないかわからない目元が、腫れすぎてさらに「キレナガ」となって点と線になっていました...。(笑)
ラストシーンに近い場面で、ケリーがボーに贈った最後の手紙にはこう書かれていました。。。
「あなたはあまりに優しすぎる男(ひと)だから本当の『愛』に正直に生きて。。。あなたの心の中で私が小さくなってもすぐにいなくなるわけじゃない...でもいつかは全ていなくなる...。」
やっぱり本当の『故郷』は本物の『愛』なんですかね。。。(涙)

PS:このブログを書き終えてたまたますぐ「スター.チャンネル」をつけたら、なんと丁度この『COUNTRY.STRONG』を上映しててびっくり!!
何も日頃いい事はないのに、こういう何かよくわからない『運』だけはたくさん持っているわたくしなのであります。。。(苦笑)

 

グィネス...素敵すぎ。。。(LOVE)