NOV 2011

『心も身体も丸くなる理由』

『寂しんぼうキング』のわたくしに気を使って、数年前までうちの事務所でチーフマネージャーを務めていた高山妙子嬢が一ヶ月遅れのバースデー会をしていただけるとのことだったのですが、ふたりでどこにしようかと試行錯誤した結果、最終的に場所はレストランにうるさいわたくしが行きたいところにしましょうということになりまして......
しかしそれは同時に本当は僕よりも遥かに食べることに貪欲な高山（うちに在籍中は『食のテロリスト』と呼ばれておりました...。）のお口にあうオススメのお店を新たに紹介しろよという無言のプレッシャーを背負うということを意味するわけでありまして、なぜ僕が？と思いながらも悩みに悩んだ結果、フレンチでもありイタリアンのテイストもかね揃えた彼女好みのメニューが豊富にラインナップされた親友の釜津田シェフが腕を振るう神宮前3丁目にできたばかりのビストロ『A.table!』にお連れすることにしました！(誰の誕生日だっけ？...笑）

一昨年まで麻布十番で『シェ.マルミット』というフレンチを自らオーナーシェフとして切り盛りしていた釜津田シェフですが、フレンチだけでなく、イタリアンもだいぶ携わってきた経歴を持っていらっしゃるもんで、それをうまく融合させた料理を新境地として気分一新、今年からここ新転地青山で新たに切り開こうとオープンさせたお店なんであります！

スターターの「オニオンのタルト」からはじまり「白子のムニエル」...そしてシェフが一番お得意の「オニオングラタンスープ」はもちろんのこと（これはマジに一番美味しいと思うO.G.S！）、この日はこれまた大好物の「オマール海老のビスク」まであったもんで、さすが『食のテロリスト』と一緒だとちょっとずつとはいえ、スープだけで満腹になりかねない飛ばし過ぎなペースでお皿が進みます！！

途中から高山の親友で売れっ子アートディレクターでもある小野美名子女史も参入したもので、さらに「ホタテのコンソメジェルソース、キャビアののった温泉卵添え」そしてパスタはなんと「黒トリュフのカルボナーラ」＆「カラスミのボンゴレビアンコ」＆「魚介のラグー」の3点盛りと高山ペースで時は過ぎて行きます。。。

しかし今日は日頃あまり飲まないワインをだいぶいいペースで飲んでいたので、酔ってしまったテロリスト高山は、大人の色気をやや放出させながらもまさかのメインまでたどりつけず、これにて打ち止め。。。（珍しい！！）
あまりにいつもより食べないから体調でも悪いんじゃないと心配してたところへ、いきなりジャジャ～ンと出てきたのがこれまたシェフ特製の立派なバースデーケーキ ！！（こういうことだったのか...。笑）
みなさまこんな年寄りにまことに温かいお気遣いありがとうございます。。。（涙）

その上、近年まで皇室御用達とセレブリティー以外、一般市場にはまったく販売されていなかった伝説のシャンパーニュ.ドメーヌ『HENRI.GIRAUD』（アンリ.ジロー）が、20年前から「SOLERA」という異なるヴィンテージの葡萄ジュースを加えていく方式で造っているオーキーで香り高い「RATAFIA」という珍しい食後酒まで堪能させていただき感無量であります！
何から何までいい感じのこのお店なんですが、もうひとつとっておきのサプライズは、実はフロアを仕切るマダム（とはいってもシェフの奥様とかではまったくありませんよ！）ことYUKI OKADA姫！
！お互い六本木でぶいぶい言わせてる頃から（なんと彼女！ここに来る前までは外国人でいつも賑わう六本木ヒルズ内にある『ハートランド』をだいぶ長く仕切っていたのでした！）大の仲良しでありまして、まさかここで、まさか僕がよく知るシェフのもとで働きだすとは全く知らなかったものでお互い気づいた時は大声をあげてびっくりしてしまいましたぁ〜！！
こんなに美人で細くて黒くて若々しい彼女ではありますが、なんと僕よりも5歳も年上なあげく、もう上の子がXX歳といった子供達のママであります...恐ろしや恐ろしや。。。
そんなこんなで夜もふけてゆく中、つくずく思ったことと言えばやはり昔からの仲間というのはしばらく会っていなくても心落ち着きますね〜。。
この世界に入ってからずっとひとり個人プレーで世間の荒波をくいくぐってきたように見えて、やはり大事なとこ大事なとこでこういった仲間達ひとりひとりに助けられてきたんだなぁ〜と思うと、過去の傲慢な自分が恥ずかしくなります...。
またひとつ歳をとって、またひとつとんがった角が丸くなった気がした素敵な一夜でありました...と同時に心の丸みと身体の丸みが比例してきたような気も...？？？
高山＆小野ちゃん、釜津田シェフ、そしてyukiちゃん本当に本当にありがとうございましたぁ〜！！