HOME > Blog > 『揺れる思い』

感じることをそのままに...。

Blog

MAR 2011

『揺れる思い』

来るよ来るよと言われ続けていた大震災がこんなカタチでついに現実となってしまいました......。
僕は仕事の合間で六本木ヒルズ『グランド.ハイアット』内のスパ&フィットネス「NAGOMI」のリラグレーションルームでサウナから出たばかりで裸のままうとうとしていたとこにあのド~~ンという揺れがやってきたもので、すぐさまバスローブだけを羽織って施設の踊り場に出たものの、そのまま従業員含め全員ホテルの外へ撤去命令が出たので、すかさずロッカールームにもどって私服に着替えてホテル正面のロータリーまで非常階段を駆け下りました...が、ヒルズ中の人々がいっぺんに外へ出たもので「けやき坂」は一斉に大パニックとなり、さらに近くの公園まで避難しなさいとの指示が出たのでこれじゃあ車など出せるはずはないと思い、とりあえず近いので歩いて家に帰りました。
正直あれだけの長時間かつ何かのアトラクションのような常識では考えられない激しい揺れの印象から、街では相当な被害があったのではと恐る恐る帰宅しましたが、見た目...『東京』は思ってたより被害が少なく、「関東大震災なみのが来たら一発でアウト!」という噂を見事に吹き飛ばし、東京タワーの先が曲がったぐらいで大都会の大ビル群は何事もなかったようにそびえ立ったままでありました...が、震源地に近い東北地方は、地震そのものには耐えれたように思えたものの、人間の想像を遥かに越えた...いまだ知ることななかった『水』の恐ろしさを目の当たりにすることになってしまいました。
『火』は『水』で消せますが、『水』に対してはここまで人は何も手出しできないまま、ただ飲み込まれるのを見ていることしかできないのかと......あんなに緩やかに目に映っていた水の流れが、どれほどの人類の目に見える見えない全ての大切なものを一瞬で奪い去ってしまったのか......さらにこの災害に準じて起こった原発問題......これはさらに深刻どころかまさに『核」との戦いです。目に見えないその魔物(放射能)は人間が人間の幸せのために生み出した最高傑作にもかかわらず、何かをきっかけに一度暴れ出したら、全てを『死』に追いつめるパワーを備えた、とても人の手に負える代物ではないことを世に知らしめる結果になりました...。福島近辺の方々にとってはまさに「死の灰」が降ってきた事になりますからそれは一刻も早く限りな遠くに避難しなければなりません!政府は「問題なし」と公表しておりますが、東京もまったくをもって人ごとどころの騒ぎではなく、こんな近距離では今すぐとは言わずとも、少なからずも後々影響が出てくるのは避けられないことでしょう...。被災にあわれた方々の事を考えると心の底から胸が痛みますが、『神』...そして『自然』の恐ろしさが、浮き足立っていた現代人に真の「人としての目」を覚ますよう与えた最終手段の試練であるような気がするのは僕だけでしょうか。。。ポジティヴすぎるかもしれませんがこれもまたどれだけ自分自身の自己管理能力を発揮でき、敏速に状況を把握し適切に行動をとれるのか...まわりの人たちと助け合い、励まし合いきちんと共存して行けるのかを試されている時期だと思えてなりません...。

PHOTO;タイトル『揺れる思い』(油)小川カズ.作。

それなのに、こんな時期なのに......『人災』です。。。
毎日被災地の戦争映画のワンシーンのような悲惨な映像を目に焼き付くほど見ているのに!被害のほとんどない...普段と何も変わらない都会人たちが『買い占め』です。。。心がま貧しすぎて空いた口がふさがらないとはまさにこの事!!
それも日頃から使っているものでもなく、本当に欲しいものでもないものまで......(涙)。
停電が怖いってあなたぁ~っ!肉や魚らをそんなに買い占めたって冷蔵庫が使えなくなったらすぐに腐っちまうんだし、懐中電灯の電池が必要ってあんたんちどれだけ大きなライトを何台持ってんのよ~ってぐらいダース買いしてどうすんの?
その上、水がどこにもないってまだまだ東京は水道の蛇口ひねればいくらでも水はでてくんのオ~!!
いつから水道の水が飲めないなんてアホな「健康主義」的発想に統一されてしまったんだか...被災地の方々は皮肉にも散々『水』でやられときながら欲しいときは水道すらないんだよ!それが何不自由なく暮らしている東京のど真ん中で何が「何処行ってもミネラル.ウォーターがない~」だぁ~このバカどもが!!
パン屋さんには商品山積み(近頃の若者は専門店にはいかないのか?)なのに近くのコンビニのパンは全て売り切れだったり、高級スーパーで部長クラスの初老の紳士がインスタントラーメンを20個近くカゴに詰め込んでたり...極めつけはガソリンスタンド!!!
月に一度乗るか乗らないかのペーパードライバーがもしもの時にって蟻の巣に砂糖こぼしたみたいにでてきやがって!それこそ燃料がなければ被災地を救助しようにも運べるものまで運べなくなるわけだし...普段は乗らないくせにこんな時だけどいつもこいつも2時間も並んで満タンにしといて自分は電車で動いてるような人だらけで、運転しなければいけない人たちにどれだけ迷惑をかけてるのかわかってんのかねぇ~。。。
危機管理は自分でしないといけないので敏速に行動するのはいい事だと思います。正直言って人それぞれの人生感ですから、人に迷惑をかけてるのも承知で自分勝手に傲慢に生きるもよし、逆に自分を犠牲にしすぎて「何が楽しくてわたしは生きてるんだ?」と自問自答しながらも人に気を使いまくって生きるもよしなんですが、何がダメだって......
自分の『意思』ではなく『まわりがやってるから。友達が買ったから。みんな並んでるから。』っていうひとりひとりの感情がない日本人独特の貧しい考え方から「欲しくもない」、「必要でもない」ものを買ったり並んだりしてしまってモノがなくなっているのが僕は理解できないのです。。。
日頃、日常茶飯事の「友達が持ってた『LouisVuitton』のバッグ、わたしも欲しい~。」ならアホな小娘ですみますが、こんな時期です!生きるか死ぬかなんです!ひとつひとつのモノが大事な時なんです!
どうか皆さん...まわりはどうでもいいですから、自分自身が今どうしても必要なもの、大切なものはいくらでも手に入れてくださって結構ですが、自分にとって(ここ大事です!)本当はいらないもの、興味のないものまで手を出すのはやめませんか???
政府も言ってるように日本にはまだまだモノがないどころか十分すぎるほどストックがあるわけです。ただ大事なのはその使い方やみんなの考え方です。
裕福な企業や表舞台に出ていらっしゃる方々が多額な募金をしたり寄付をするのは素晴らしい事です。じゃあ我々一般人たちは何をすればいいのか?100円1000円をこつこつと募金するのもちりも積もればナンとやらと言いますがそれもいいでしょう...いらなくなった洋服や毛布を被災地に送るもまたいいでしょう...しかしやはり我々は幸か不幸か生かされてしまってるんです!ひとりひとりが自分の意思をしっかり持ってその日その一瞬を大切に、そしていつも通りに自分らしく生きて行かなければ、被災でお亡くなりになられたり、家も家族も失われた方々に申し訳ないと思いませんか???
僕の仕事は雑誌の撮影やTVの収録のお手伝いです...大きく言ってしまえばみんなに笑顔を届ける仕事です。つまり運がいい事に僕が今できる目の前にあるお仕事は、わずかにせよつらく悲しんでる人たちのお役に立てるわけですから、せめて平常心を持って日々こなしていかないと。。。
ここまで落ちるところがないほど落ちた状態なわけですから、いい意味開き直って生かされている我々ひとりひとりが『自分らしくいる事、いれる勇気を持つ事』が被災にあわれた方々にとっても一番の『救援物資』になってくれると僕は信じています。。。

HAWAII語で、「最高の心の状態」を表現した言葉が『ALOHA』。。。みなさま...『ALOHA』にいきましょう!!