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MAR 2011

『哀愁のならず者たち~Desperado~』

ガキの頃から雑誌『POPEYE』のカリフォルニア特集片手に、真っ青なL.Aの空や立ち並ぶパームツリーに夢憧れ、何度も何度もすり切れるほどまでレコードを聞きまくった我らが『EAGLES』が7年ぶり5度目の来日公演を行うので、わたくし...またまたTBS主催というのをいい事に「職権乱用。」またの名を「ザ.コネクション。」を使わさせていただき、「東京ドーム」アリーナの一番前から数番目、さらにど真ん中というポジションで涙ちょちょぎれながら拝見してまいりましたぁ~!!
毎度毎度「これが最後の公演!!」と言われておりますが(確か7年前の来日時のツアータイトル自体が『Farewell Tour』でしたね~!これも彼らなりのジョークだったらしいですが...。)、この60をとっくに過ぎた4人の『スーパーおじさまバンド』...衰えどころか、とてもこれで見納めとは思えないほどのあいも変わらぬ美しすぎるハーモニーとパワフルすぎるロック魂を見せつけてくれました!!
知らない人からすると『EAGLES』と言えば「ウェスト.コースト」&「カントリー.ロック」の代表で、メロディーだけを聞いていると青い空のもとでのただ気持ちのよいカリフォルニアのライフスタイルを歌にしているようですが、彼らの最も有名な曲でもある77年発表の『ホテル.カリフォルニア』の歌詞に代表されるように、実はまったく逆と言ってもいいほど様々な国や社会の矛盾や、現実と理想の狭間で戸惑い悩む人間の悲しい性や醜いエゴ等の社会問題を、違った目線やわかりやすい歌詞にのせてメッセージとして発信していたところが、彼ら自身をアメリカン.ロック.バンドの頂点にさせた要因でもあるわけですし、同時にいつまでも彼らの存在をわたくし共の身近に感じさせてくれる理由なわけであります。。。
79年の『TheLongRun」から実に28年ぶりに2007年に発表された今回のツアー.タイトルにもなっているニューアルバム『LONG.ROAD.OUT.OF.EDEN』までの長い期間、『2001年.9.11.同時多発テロ』等の様々なあまりに大きな犠牲の上に悲しみを経験し、大事なもの、大切なものを失い続けてきたはずの国や僕たち人間が、今、本当に成長し幸せなのか?...そんな堪え難い現代社会への疑問や矛盾をなくす為に、これからも彼らはずっと、まだまだ僕たちひとりひとりに「人類は憎しみ合い苦しみ合う必要などないんだ。助け合い励まし合い...そう、僕らはひとりじゃないんだ。。。」とシンプルにやさしく美しい歌声にのせて語り続けてくれることでしょう。。。(涙)
いやぁ~それにしてもわたくしが最年少かっ?つうぐらいアダルトなお客様たち......そして2階席の最上段までいっぱいいっぱいなのを見ると、やはりその歳になっても...そこまで大人になっても今だ受けいる事のできない悲しい「現実」の暗い闇のすき間から、「非現実」的な西海岸の逆な意味での悲しいほどの青い空を一瞬でも感じたくて、みんな...例え遠くに住んでいられてもここ「東京ドーム」まではるばるやって来られたんだろうなぁと思えてきて、胸熱くなりました...。
20分の休憩を含む1部&2部に分かれた二部構成から成る3時間にも及ぶパフォーマンス.タイム&おそらく見る側、演じる側の年代も考慮したであろう夕方17時スタートといういつもより早いライブだったからこそ見る事ができた、ドームの天井外からしっとりと感じる赤く染まった夕焼けの先に、そんな大人たちの誰もが、繁栄のために偽りの楽園と化した「アメリカ」という出口の無い架空の幽霊ホテル...『ホテルカリフォルニア』のあのアルバムジャケットを頭に描いていたに違いありません。。。

*あまりにも有名な『ホテル.カリフォルニア』のアルバムジャケット!ご存知のように実際にこの名称のホテルは存在しておらず、この建物はL.Aのビバリーヒルズ.サンセット通りに面する高級ホテル『ビバリー.ヒルズ.ホテル(愛称:ピンク.パレス)』でございます!
ここのB1にある映画のワンシーンに出てくる絵に描いたようなアメリカンダイナーが最高に『カリフォルニア』なんですよね!!...あっ余談でした。。。
*『ロング.ロード.アウト.オブ.エデン』までの長い長い歳月を広大な砂漠を果てしなく歩く4人の後ろ姿にイメージしたアルバム内の写真。。。

*「GLENN.FREY」......Guitar,Keyboards,Bass&Vocals
*「DON.HENLEY」......Drums,Percussion,Guitar&Vocals   言うまでもありません。。。

*「JOE.WALSH」......Guitar,Keyboards&Vocals
*「TIMOTHY.B.SCHMIT」......Bass&Vocals    とてもその歳とは思えないパフォーマンス...健在です。。。