朝10:00に僕の自宅ピックアップで現れた車は
スーパー地味な(?)高速パトロールカーも真っ青な山吹色の『マセラティ レヴァンテ』…笑。
この誰もが道を開けてくれる(というか避けてくれる…笑。)最高級SUVに乗って、雲ひとつない快晴の中 向かった先は、神奈川県三浦半島…。
実はメンズ裕福層向けの『超』が付くラグジュアリー・マガジン『THE RAKE JAPAN 』編集長 松尾健太郎氏が、「お洒落な男」とは何かを追求した ベスト・ドレッサーたちの肖像をブログにした…『From Kentaro Matsuo』の連載サイト(僕もなんと2回も登場しております…笑。)に、僕がディレクターを務めるサーフブランド『Sunday Beach』の創業者で、あの伝説のブランド…『ボートハウス』や『キャプテンサンタ』の生みの親であります、『ジョイマーク.デザイン』代表取締役の「キャプテン」こと下山好誼氏に なんとか出ていけないものかとご相談を受け、僕から打診してみると、ただ今コロナで避難している三浦半島の別荘であれば 全然いいですよと快くお引き受けしてくれたのはいいんですが、
なぜか松尾ちゃんから「俺、下山さんお初だし、あまりにレジェンドだから どうせならよく知ってるカズちゃんが写真撮ってくれたら嬉しいんだけどなぁ…。」と言われ、ブログ写真なので生意気にも本来は僕の仕事ではないものの、親友の松尾ちゃんの頼みだし、キャプテンにも久々お会いしたいしなぁと、結局は引き受けさせていただき、今日に至るというわけ…笑。
キャプテンから「一緒にランチしたいからお昼前までに来てよ〜。」と言われていたので、12時少し前にその別荘近辺に到着すると、もうすでに自家用車の中で待っていた 少々せっかち(笑)なキャプテンが、「後ろついて来て〜!」といきなり僕らを先導し始め、着いた先は
三浦海岸駅前の、昼はパスタ中心…夕暮れ時はワインとフランスの田舎料理が自慢のブラッスリー『Cuisine de Vins Goshima』…どうやらあのハードボイルドの巨匠 北方謙三大先生も常連との噂の、地元では大人気の名店らしく、もちろん我らがキャプテンも行きつけとのことで
僕と松尾ちゃんはシンプルに「スパゲッティボロネーゼ」をオーダー…もちろん大変美味しゅうございましたが、普通は撮影をしてから食事というのが通常の流れなもんですから、なんだか本日は 頭からいきなりキャプテンのペースに飲み込まれ(笑)、もうお腹いっぱいで なんだかもうすでに一日が終わってしまったかのようなくつろぎ気分…さらに隣接された、やはりキャプテン御用達のコーヒーショップでまったりコーヒーブレイク…って、いやいや ダメですよ〜撮影はこれからこれから〜!!(苦笑)
ようやくキャプテンの、誰もが想像を遥かに超える、とてもここが日本とは思えないほど アメリカナイズされた究極のお宝別荘にお邪魔しての、すぐさま撮影と言いたいところですが、やはり初訪問の松尾ちゃんとしては どうしても見ておきたい 個性溢れる家の隅々…。
まずは海からそのまま上がってこられる、2階の小さなHawaiianラウンジからの
温もりのある、ここもまたHawaiiを彷彿させる美しいラナイ…。
そして 海の仲間たちが自由に宿泊できる、 船内をイメージした客間の壁には、
キャプテンが最後まで大事に保持していた
大きな船(ヨット)とそのスタッフたちのメモリアルフォトが飾られておりました。
NEXT ROOMは、このキュートなチェック柄カバーが印象的な大きなベッドと、
アートと化したサーフボード、
くつろぎのストライプソファーの上には「SURF」絡みの写真集たちがいっぱい…。
見上げるとたくさんのフラダンサーたちが何十人とお出迎えしてくれたかと思えば、
窓際のコーナーには、Old Hawaiianのとんでもないお宝雑貨が これでもかと美しく陳列された上に
このハワイの伝説的な英雄「デューク」の大きなフェイスドールは 相当なレアなもので この上なく貴重とのこと…そう〜この部屋はなんとキャプテンのメインベッドルームなわけですが、
その室内に設置されたバスルームも、まさかのガラスはフルオーダーのキャプテンサンタ柄…一体 どこまで細部にこだわれば 気がすむんでしょうかね〜笑。
吹き抜けの壁には 、Hawaiiの海でシューティングされた大きな『Captain Santa Club』と書かれたモノクロポスターが飾られ、
廊下の壁一面には、 過去にこの別荘を訪れた数々の有名 & 著名人たちとの記念写真が所狭しと飾られておりました。
そのほかの壁にも、もう飾る隙間がないほど、ありとあらゆる場所に海をイメージしたアイティムがディスプレイされており、
階段の壁には、世界的にも有名となった、キャプテンこだわりのレアな『コカ.コーラ』アイティムの数々が…。
サンタクロースが一般的に紅白の衣装となったきっかけになったのは、実はCMでコカコーラカラーを身にまとったからだってみなさんご存知でした??
いやぁ〜まさにここは博物館ですので、見てるだけでとても歴史の勉強にもなるわけです…笑。
元々はこちらがメインだった別棟(SEAMEN’S CLUB)は、扉を開けた瞬間 、ヘミングウェイが飲んだくれてそうな キュートなバーカウンターが目の前に現れ、
その部屋の壁も一面 貴重なコカコーラアイティムの数々…。
筋肉モリモリの『キャプテンサンタ』もお出迎えであります…笑。
奥の暖炉のある部屋は
大人のプレイルーム(と言っても怪しいわけではございませんよ〜笑。)になっており、
今は亡き昭和の名優 故 津川雅彦氏からプレゼントされたというたくさんのサンタクロースたちに見守られながら、
お庭の景色もこんなとても神奈川県とは思えない 南国風なイメージ。
半地下に降りる壁には、やはり超貴重な数々のコカコーラグッズが飾られ、
さらに時代を感じるレトロなお宝ポスターたちでディスプレイされた
センス抜群の二階へのアプローチを抜けると
右手に昔のキャプテンの寝室が現れ、そこにある このわずかなスペースに設置された小さなアンティークな家具こそが、彼が初めて『キャプテンサンタ』のデザインを生み出した思い出の机と椅子。。。
そして 幼き頃からの憧れだった加山雄三氏にただ着てもらいたい一心で立ち上げた『ボートハウス』のTシャツに、初めて若大将が袖を通してくれた記念のアルバム写真がまた、なんかノスタルジックで泣けてきます。。。
二階から見下ろすもう一つの扉サイドには、思いっきり可愛がっていただいたという、今は亡き 故 石津謙介氏が世に送り出した『VAN Jacket inc. 』と『ボートハウス』のコラボマットが敷かれ、壁にはやはりコカコーラの大きなレトロなポスターが…。
もし『VAN』が青山に生まれていなかったら 、日本のファッション業界は少なくとも20年は世界から置いていかれていたと言われるほど、石津氏の影響は多大なものであったわけですが、彼の生前のプライベートでの会話には、一度たりともファッションの話など出てくることもなく、その内容は常に食や住まい、そして恋愛などの各々個人のライフスタイルこそがいかに大事かという話ばかりだったとのこと…それに関しては やはり青山生まれ青山育ちの僕にも 多くの面で共通する点でもあります…笑。
だってそこがしっかり存在して初めてファッションが生まれてくるわけだしね…僕らの世界でも、未だにそこを理解していないただの洋服オタクも少なくはありませんが…苦笑。
キャプテンも 実はファッションのことなんか一度も勉強も何もしてこなかった、ずぶの素人なのに、自分の好きなことを 好きだからこそ 好きなように ただ一生懸命やってきた結果が今に繋がっていると、いつも熱く語ってくれます。
それはもうホント誰にも邪魔のできない その人その人の歴史だから、いくらお金を積んでも買えないし、誰にも真似のできることのない、まさに世界にひとつのプライスレス。。。
あっ! そうそう〜そんなキャプテンですが、本日の撮影では、僕のデザインした 彼もお気に入りの
新生『SandayBeach』のロングスリーブ Tシャツで登場してくれましたぁ〜!!
もちろん僕も自ら「ALOHA SUNDAY」のバックプリントバージョンのブラックを着用してのシューティング…実は松尾ちゃんも静かにブルゾンの下にキャプテンと同じデザインのグレーを着ており、なんと3人で立派な『Sunday Beach Brothers』!!
いやぁ〜これぞリアルALOHAですなぁ〜。。。
気遣いの天才のキャプテンですので、撮影終了後には
「お土産に持っていってよ!」と、限定で作られた非売品の『Santa Island Cafe』のアイスコーヒーボトルと
松尾ちゃんには『MARTHA’S VINEYARD』キャップを、
僕にはキャプテンが一番気に入っているというアメリカのサーフブランド『HOLLISTER』の「JAKE」という名のコロンをプレゼントしてくれて思わず二人して涙…ランチもコーヒーもご馳走になってしまった挙句に、本当はこちらがお礼をしなければいけないところですが ただただ 申し訳ない気持ちでいっぱい。。。
絶対 松尾ちゃんが、いつになく(笑)素敵なブログに仕上げますので それでお許しを〜。。。
この中身の濃いブログは、まだ いつとは断言できませんが、僕の多大なカット数からの憂鬱な写真セレクトと、松尾氏の軽快極まりない文書の仕上がり次第で公開日が決まりますので、みなさま、期待に胸を膨らませながら、しばし心してお待ちくださいませ… 笑。