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JAN 2013

『Appia』

ここの逸話を語りだしたらきりがないので今回はあえてカット......一番の名物料理のお話しをさせていただきます。(笑)
東京中のお坊ちゃま、お嬢様たちの憧れの伝説的名店『CHANTI』の流れを組むここの店の売りは、やはり昔ながらの「東京イタリアン」的な老舗の味であります。それは何かと言われれば決して正当なイタリアンではなく、「クラシックなフレンチ」と言いますか、昔なつかしいい「ニッポンの洋食」と言いますか、どちらかというとそういった方向にプラス、当時まだ「イタリアン」等といったジャンルの料理が存在していなかった時代にいち早く
本格的なレシピを(その頃の東京に存在していた数軒のイタリア料理屋はまだアメリカから入ってきたいわゆるシシリア等からの移民たちが、お金もなく食材も手に入らない中、祖国の味が恋しくて四苦八苦して生み出したボリューミーでお腹がふくれれば良いといった貧しい似非イタリアンでありました...。)アレンジして組み込んだもの......。
だから裏メニューではありますが『CHANTI』にせよ『Appia』にせよ「ハンバーグステーキ」もあれば「カレーライス」も存在するわけなんであります。(もちろんちょっとそこいらの味じゃないですよ~!プライスも凄いですけど...涙。)
そんな『Appia』でボク的に「あ~この味この味!」と思える逸品と言えばやはり「スパゲッティ.バジリコ」!!
当時、生のバジル自体が高級すぎてなかなか手に入らなかったので、パセリと大葉の葉を使ってあみ出したことで有名(CHANTIにて)なこの究極のバジリコパスタは、一度味わった経験のある方なら誰もが今だに「日本一のバジリコ」と賞賛するほどかなりの逸品であります。あとシンプル続きですが「スパゲッティ.アラビアータ」もとても上品な味でボク的にはここのが一番!!
やはりシンプルなものこそ本物か偽物かの差が出るわけであります。。。
変化球で勝負するしたい時に必ずみんなが驚く絶対にここでしか味わえないパスタといえば...

「フレッシュ.ポルチーニ」ではなく、なんと「乾燥ポルチーニのクリームソース」!!これがなんとも言葉では表せない濃厚かつ高級感漂う超お上品なクリームパスタなんですが、ほとんど表舞台に出ていないメニューであまり知っている人は少ないはず...乾燥だから季節も関係無くいつでも存在している隠れ逸品であります!!これまた日本一シンプルな「ガーリック.トースト」とご一緒に是非お試しあれ~。。。

メインで言いますと、ボク的な感動名作は5品ほどありまして......
まず何と言っても「仔牛のカツレツ.グラスソース添え」!グラスソースとはでグラスソースの高級品と言えばわかりやすいでしょか?この店の名物ブラウン(もうほとんどブラック!)ソースでもうゴクゴク飲みたいぐらいの大好物!これを薄~く叩いた3枚の品のいいカツレツにしっかりかけていただくわけですが、こういったとこが先ほど書かせていただいた「東京イタリアン」の由来!!
本場ミラノではカツレツはソースレスか或いはルッコラと生のトマトをきざんだものを上にのせるといったあっさりな食べ方が常識なんですが、ここ『Appia』では洋食ぽくデミソースなとこが憎いとこなんでありますな。
そして『CHANTI』から受け継がれるこの店を代表する2大創作料理(あくまでもボク的ですが...。)であります...

「チキンのタバスコソース」&「仔牛のフローレンス風」というここでしか味わえない名物『肉』料理!!
「タバスコソース」はその名の通り、骨付きのチキンを辛いトマトソースでじっくりと煮込んだもので、「フローレンス風」というのはほうれん草のピューレを仔牛の上に敷いてその上からチーズをのせてオーブンで焼き上げた料理なんでありますが、いやいや美味いのなんのってどこにでもありそうな食材を使用しているようですが、味の奥深さがまったく違います!!
特に「フローレンス風」はおそらく今『Appia』でオーダーするのはボクぐらいなんではないかというほど古い往年の『CHANTI』のレシピ...ちょっとでも昔と違う味だったりすると作り直させるほど、ボクにとっては忘れる事ができない思い出の料理でもあります。。。(その思い出話しは長くなるので省略させていただきます...笑。)
さぁそして次の4品目はシンプルに王道の「フィレ.ステーキ」!!どういう食べ方でもお好みでというのが『Appia』のいいとこなんですが、なかなか普通のステーキハウスでは食べれないここならではのステーキといえばやはりこれでもかと細かくきざんだ香ばしいガーリックでつくったソースをまたまたこれでもかと特上肉の上にのせたまさに究極の「ガーリックステーキ」!これで決まりです!!!

特に風邪気味な時などはこれまた名物の「ガーリックスープ」(超美味!)で身体を温めた後にこのステーキをがっつりいただけばすぐに体調も万全になる事間違い無し!!調子が悪いときこそ食べたくなるひと品であります。。。あと常連さん以外あまり知られていないのが、これらのメイン料理にはどれでもサイドメニューで様々な「ライス」をお好みで添えてくれて最高級な「ワンプレート定食」的にいただけるのもここのお店のいいところ!!
例えば、「カツレツ」や「ステーキ」等のがっつり系なお肉料理には...

「ジュー.ライス」と言われる先ほどお話した煮詰めに煮詰めた「グラス.ソース」と言われる真っ黒なブラウンソースで炒めたピラフを。。。
トマトやメキシカン(タバスコ)系ソースのお料理には...

「パプリカ.ライス」なる赤いピラフを。。。
そしてチーズやクリーミーなソースのお伴には...

シンプルに甘みのある「バター.ライス」等等...この他にも10種類ぐらいはお好みでオーダーできるので、知っていればメインだけでも十二分に満腹感に満たされるわけであります。。。
実際、最終的にこの店の一番素敵なとこは何かと言えば、どんな料理でも材料さえあれば何でもござれということ(だからここにはメニューがございません...。)...それはオーダーの仕方も同じでありまして前菜だけでワインを楽しむのも良し、小腹が減っただけなんでパスタをちゃらっと一皿だけつっつくだけでも良し、最初っからメインの肉や魚料理を頼んでサイドライスや普通の白飯で定食風に食べるだけでも良しと、しっかりこの店の特別な「クラス感」さえ理解していればあとはお客の好き勝手にできるというところが、それを熟知した常連たちからすればやはり他店にはマネのできないやや「うさんくさめ」(笑)な最高の居心地の良さにつながるわけであります。。。
(サイズ感もお客の要望にそって何でもあり...例えばカツレツなんかも普通に頼むとお肉が3枚も出てきてしまうんですが、「お腹いっぱいなんだけど一口だけ食べたい!」なんて言えば1枚だけで作ってきてくれたりするわけです!!
もちろん値段も3分の1で!)

最後に忘れてはいけない知る人ぞ知る『Appia』冬限定のスペシャルな一品をご紹介しましょう。。。そうです!まさに!まさに最高級食材...アワビ、伊勢エビ、タラバガニ等々をこれでもかと惜しみなく投入した贅沢の極み......

そうです!究極の「ブイヤーベース」であります!!!(拍手~!!)
11月から2月にかけて、天現寺本店では金曜日、広尾店では火曜日にわずか数人分だけ提供される貴重な貴重な豪華絢爛鍋の、あまりに高級&高価すぎる「出汁」の出すぎた濃厚濃密スープを一度味わったらあ~たっ!!
もう他の「ブイヤーベース」はただのお湯にしか感じないことでしょう!!
さらに常連さん的な食べ方「テク」をレクチャーしますと、最初にそのゴージャスすぎる「具」をひととおりいただいた後、じっくりと目を閉じながら濃厚プ~ス~(スープ)を味わうわけですが、最後まで飲み干してしまいがちなところをぐっと我慢して少々残しておいて後ろ髪をひかれつつも一度ウェイターにもどします。。。そして「いつものね...。」とひと言、目で合図を送ると、その数分後に現れるのはまぁ~なんともほどよく煮込まれた冬のヨーロッパの味覚を全てそこに凝縮させたと言っても過言ではないこの上ない贅沢なお雑炊......「リゾット.ディ.マルセイユ」にカタチを変えての再登場となる仕組みなわけであります!!
これがまた美味いのなんのって、あ~たっ!!写真を見ていただければ一目瞭然ですね~...あ~今、考えるだけでヨダレが出てきてしまいます。。。

といった感じの『小川カズ的な「Appia」オススメ一流料理図鑑』いかがだったでしょうか??もちろんこの他にもテーブルワゴンでサーブされる『Appia』名物の前菜盛り合わせから、甘いものはあまり食べないボクですらいつも結局は「みんな少しずつ全盛りで!」とオーダーしてしまうほど魅力的な最後のドルチェたちまで、まだまだオススメしたいものは山ほどございますが、とりあえず今回はここまでにて。。。(笑)