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AUG 2011

PRISMA (Italian)

今年の2月にオープンしたばかりのこのモダンイタリアンを知ったのは、週に2~3回は顔を出す西麻布の行きつけのお蕎麦屋さん『甲賀』で偶然久々にお会いしたセレブお嬢様の憧れ料理研究家であります井上絵美さんに、
ワインが入って話しが盛り上がる中いきなり思い出したように大きな声で「あっ!そうそう!行った?プリズマ??まだだったらきっとすぐに予約とれなくなっちゃうだろうし、カズちゃん絶対大好きだから大至急行ってみて~!」と教えていただいたのがきっかけでありました。。。
さっそく早く体験しなければとダメもとで電話を入れてみると、その週のフライデーナイトの予約にもかかわらずラッキーな事に「あっ!絵美さんからうかがっております。ちょうどおひとつだけ空いておりますのでテーブルご用意させていただきます...何か苦手なものがあれば前もって言っていただければ対応させていただきますのでなんなりと...。」
とマダムらしき女性のフレンドリーな電話対応に、わたくしごとき下々にはおそらくだいぶ敷居が高い店なんだろうなぁ~という被害妄想的イメージから一新、なんかいきなり親近感がわきまくってしまったわたくし。。。(ホント単純?)

予約当日...表参道、根津美術館横のわかりづらい階段を降りていくと現れる、「ここもなんかの美術館?」と錯覚するような硝子張りの建物(元ライカのプレスがあった場所であります。)...その中央に配置された大きなウッドの扉を恐る恐る開けてみると奥の広いオープンキッチンさえ視界に入れなければやっぱり「現代美術館?」のようにしか思えない見事に無駄なものが削ぎ落とされたシンプル&モダンな空間!そしてこの席数でやっていけるのかと心配になるほどのとても贅沢すぎるスペースにまずは驚かされることに!!(わたくしがうかがったのは夜でしたので、またやたらライトを落としたムーディーすぎる演出の店内でありました...。逆に昼間はさぞかし外光が美しく入る感じなので¥5000のおまかせランチはまた夜とはまったく違った...東京のど真ん中とは思えないほどの心地よい空気感が得られそうであります!)...お洒落すぎるものに慣れていないわたくしでありますのでいきなりの緊張であります。。。
(いつもこの時期はほとんどショーツによれよれジャケット的なスーパーカジュアルなんですが、たまたまこの日めずらしくジルサンダーの麻のスーツを着ていて......あ~よかった...。)

広尾のイタリアンの名店『PERGOLA』の斉藤智史シェフの新たな試みであるこのお店はひとり¥10000のプリフィックス(とはいえ選べるのはメインとドルチェだけですが...。)のみ。。。
コース料理嫌い(食べたいものを食べたいだけ食べたい主義!)のわたくしではありますが、店の奥に広がるあまりに清潔感のあるキッチンで修行僧のような風情で黙々と丁寧な仕事をこなしていくシェフ&スーシェフの
美を追求しきったパフォーマンスに期待は高まるばかりであります!

料理はネーミングが難しくてうすら覚えてでしかありませんが、小さなアミューズからテンポよく続きます。。。
「アオリイカのスミ煮と真じゃがいものスフレ」やごまサバのなんちゃら的鮮魚のマリネや...

ふわふわ絶品の「羽田産白焼き穴子のアブロドルチェ」なんか食べながらキッチンを眺めると、坊主頭のふたりのシェフ...イタリアンなのか寿司屋なのかわからなくなります。。。
とは言えやはりパスタが有名な斉藤シェフ、「黒トリュフのタリオリーニ」(完璧!)や...

「タコのラグーのなんちゃら」っつうショートパスタと...二品も出てくるわりには量もしっっかりしていて満足感に浸れる逸品!さすがでございます。。。
お口直しの「グラニータ」(なんのか忘れました...。)をはさんで...

メインでチョイスした「熟成牛のビステッカ」!お子ちゃまでありますわたくし的には薄めな肉の方が好きなんですが、めちゃやわらかいので自分で薄くして美味しくいただきましたぁ~!
ここからまたまたお口直しのラズベリー系のドルチェ...

そしてわたくしがオーダーしたのは二皿を一緒に食べるとその味になるという不思議不思議なな「ティラミス」と、う〜ん〜マンゴー(?)のなんかだっけなぁ〜スイマセン...忘れてしまいました...。この日はこんな感じのメニュー構成!
どれもしっかりまとまっていて失礼のないのは当たり前なんですが、あえて言わせてもらえれば...
唯一選べるメイン(アンティパストからパスタまではプリフィックスとはいえ決まったものがでてくるので...。)がお二人様からというものが多いので、さらにチョイスが限られる(食べたいメインがあっても一人分だとオーダーできない!)のが残念!
場所柄(と言ってもわたくしの地元なのであまりは言いたくないんですが...。)的なのか値段も安くはないので、またすぐに行こうってわけにはなかなか一般人的には難しいですし、どうせ行くなら(前菜、パスタを含めて)
もう少し食べたいもののチョイスの幅があると嬉しいかも...。
21時以降アラカルトも可能という話しですが、そうは言ってもあまりに空間がクールすぎてワイン一杯とちょっとパスタ一皿だけちゃらっとってほどカジュアルには使いにくい印象でもあります......
しかし日々メニュー構成も食材重視で変化していくわけですし、逆に言えばいつ行っても一見シンプルそうでありながら実は味わったことのないサプライズが隠れた斬新な料理を、毎回違ったスタイルで体験できるので
行く度に驚きがあるのは嬉しい限りであります。。。
季節の移り変わりとともに旬な食材を「フレンチ」にも「和」にも通ずるオリジナリティーあふれる一皿に目の前で黙々と作り上げていく斉藤シェフ...次はどんな手法で我々に一泡ふかせてくれるのか?
次回の予約がとても楽しみな一軒であります。。。